毎年この時期恒例の桑原弘明さんの個展に行ってきました。
新作5点、素晴らしかった!
「いざさらば、戸を開けよ」という作品が一番印象に残りました。(ハガキに使用されてる作品です)
永遠に続く廊下、宙に浮かぶ椅子たち、靡くカーテン。不思議な光景。
ライトを当てる場所でガラッと変わる風景は毎度ため息が出るほど美しいです。
朝の清廉な陽光だったり、ランプや蝋燭の静かな灯りだったり、星空の煌めきだったり。
どうやって作ってるんだろう?!と純粋に気になる。
在廊されていたので少し制作についてお話し聞けました。
当たり前なんだけど全部手作りっていうの、改めて聞いたら「この大きさでその加工ができるんです…?」と口に出してしまっていた。
陶器類は象牙を削って絵付けしてるし、椅子は蚤の市で仕入れたものを寸法測って木を削って作成しているとのこと。
今回新作として出していた作品にあった爪の先ほどの大きさのナイフ、普通に粘土とかかな思ってたら刃の部分は真鍮を切って磨いて銀メッキ付け、柄の部分は象牙を磨いて作って2つをドッキングさせていますとおっしゃっていました。
はぁ〜〜〜〜……ナイフや陶器類ってこの作品では一番のメインではないんだけど、この拘り…丁寧さあってこそのあの美しい幻想世界作品なんだなぁ。
他には2001年制作作品が現在の持ち主さんの意向でオークションに出されていました。
最近の作品より全体的にシンプルだけど光の当て方で全く違う景色が現れる仕様の作品なのが面白かったです。
今年も行けてよかった!ジンワリ心に沁みる個展でした。 来年も行けるといいなぁ。

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