1を履修してないけど突っ込んできました。
2から見ても十分話しについていけるしおもしろかったです!
とはいえ序盤からアクセル全開!振り落とされんなよ!のスピードで話が進みまくるので1履修しておいた方が安心かな?
世界観設定が「動物たちが人間のように暮らしている」なのでとてもわかりやすいかと。我ら日本人、鳥獣戯画を好む国ゆえに。
1で大きな事件を解決してバディになったウサギの警察官ジュディとキツネの詐欺師(今は元詐欺師か)のニックが新たな事件に挑むなお話。
前作は肉食獣と草食動物の対立のお話だったのかな?冒頭で1のあらすじ入ってますが思い切りラスボスネタバレされててワロタ。
まあ2作中でおもしろ囚人で出るのでどっちにしろバレるから仕方ない。
みんなモフモフで可愛いな思ってたらズートピアには爬虫類がいないということが話の中で判明。
かつて爬虫類…毒蛇による亀殺害事件があり、そこから爬虫類が迫害されズートピアから追放されたから、とのこと。
…ズートピアはユートピアのもじりであるから、アダムとイブが楽園追放されるキッカケになった蛇の話とかけてるんだろうなぁ。
しかし実はズートピアの要たるウェザー・ウォール(各動物達の生体に合わせて区域の気候をコントロールする壁?)の発明者は爬虫類(蛇・ゲイリーの祖母)だった!
出資者であるリンクスリー(ヤマネコ)が特許証を奪取・捏造をし、ウェザー・ウォール構想を丸々横取りした。
ヤマネコは本物の特許証を暖炉に捨てたが、ヤマネコの屋敷に仕えていた家政婦の亀が本物特許証が燃えきる前に発見し保管。
ヤマネコは現場を見てしまった亀を蛇毒を仕込んだ暗器で殺害し、毒蛇であるゲイルの祖母に罪を着せ、それを脚掛けに爬虫類達をズートピアから追放し、爬虫類が住んでいた領域をツンドラゾーンとして侵略して上書きしてしまう。
これがズートピアの真実だった……という。
アメリカ入植時、白人がインディアンに西欧式契約を持ち掛け土地を騙し取って行った経歴への批判オマージュか。
話のスピード早いなと思いましたが、上記のようにミステリ要素や国家陰謀の要素を含みつつ、あくまで子供の方を向いたエンタメとして成り立たせるためには必要だったのかなと思います。
ご都合展開が多い(ニック・ジュディが足で情報集めるというより、偶然発見できた系の展開多め)との指摘もありましたが自分は指摘されるまで気づかなかったwww確かに!と思いました。スピード早く伏線どんどん回収されていく爽快感の方が勝ったと思われる。あとやっぱデデニーだし…魔法が無いなら多少はね…?
ヤマネコの兄ちゃん(パウバート)のセリフが印象的でした。
野心が強く成功者であるリンクスリー一家の中ではのんびりしていて温和な彼はのけ者扱いされて育ったらしく、ジュディとゲイリーに協力してくれるんだけど終盤で裏切る。
脅されてとかではなく、最初から騙すつもりで二人に協力していたんだけど、その動機は「祖父が逃した本物特許証を見付け完全に抹消し、ヤマネコ一家の権威を脅かすものを排除した英雄として家族に認められたい」からというもの。
ジュディが「家族と違ってもいいじゃない」と追いすがるのを「違うのはイヤなんだ」と一蹴するのが印象的でした。
作中あれこれやらかすジュディを心配して電話やらラインやらウザいくらいしてくるジュディの両親だけど、「家族と違ってもいいじゃない」とジュディが言えるのは家族に肯定されて育ったことに基づくものであり、家族から否定されのけ者にされ続けてきたパウバートは「違うのはイヤなんだ」と言う対比が悲しい。
無下にされて見下されても「同じである(家族である)と認められたい」、「見返してやるんだ!(決別)」ではなく「なんでもするから認めてほしい(服従と懇願)」という…情けない・弱いとも感じるけどなんか、それで切り捨てていい感情でもないよなーと思いました。
パウバートはもっとうまくやれたんじゃないの?っていうのは、パウバートがマジで有能な立ち回りできてるならそもそも最初から一族から除けものにされることはなかったからなぁ…でしかないかな。
熱い正義と信念を掲げて決別できるわけでもなく、悪のカリスマで逆に家族を支配できるでもなく。
根本的に「弱い」からこそ家族と言う限定的なコミュニティを飛び出せず、一員として認められるという目標に縋って執着せざるを得ない。
しかしその野心の強さ、一旦そうすると決めたら冷酷で手段を択ばないとこ、ヴィランガッツ2回持ちなとこはやっぱりあのヤマネコの一族譲りで「似ている」という皮肉もある。
ニックとジュディは男女バディとして知識では知っていたのでどんなだろ~?と思ってたけどこりゃ沼るわ…
特にニック。
元詐欺師で皮肉屋で、孤独。
ずっと孤独だったから、1で得たジュディというバディを本当に本当に大切に思ってる。
ジュディは「世界のため」、「弱いウサギ」という属性故にヒーロー願望もあって突っ走っていく。
それを無理に止めることはないんだけど内心では世界よりもジュディが大切で、ジュディを失うことが何より怖いと思っているキツネ(兎の天敵)の男…
す、すごい、「アウトローで皮肉屋なイケメン。ジュディのことが好き」ってやつじゃん…言うてはなんだが少女漫画における絶対ハズさない設定じゃん…と思いました。
ジュディは多分ニックより所属してるコミュニティが広くて、その中でニックは最高の相棒だって感じなんだけど
ニックはマジで世界とジュディなら迷わずジュディ取りますレベルなのが今作で発覚したようでそれは「オウ…膝に矢を受けちゃったぜ…」ってなるよなぁ。
蛇のゲイリー、可愛かったね!
作中では「大丈夫、きっとぜんぶうまくいくよ」とカードキャプターのさくらちゃんみたいなこと何度も言ってくる。
見た目ではよくわからないけど設定的には結構幼いのでは?ってあって納得しました。
ピンチの時にジュディ(兎は寒い所でも体温高く保てる)でヌクヌクして復活!のとこで目がフワっと赤く光って思わず「お!?つよつよスネーク無双ターン来ます?!」と思ってごめん。
毒蛇で特殊な目(熱感知機能付いてる)持ちに期待をするなというのが難しく…
蛇が悪役じゃないのは珍しいのか~(やっぱ宗教でのモチーフ的に…か?)
私が知ってるデデニーのヴィラン蛇はジャングルブックの目玉グルグル洗脳蛇だな…あれ怖いよな。でもあいつアナコンダだから無毒なんだっけ?
ビーバーのニブルスもおもしろかった。
陰謀論配信者設定は微妙に引っかかるとこはあれど、アホで有害な配信者の設定ではこの話のスピードについて行けるはずもなく…なのでこれでいいのだ。
(というかマイナー地域に追いやられた少数派として真実を発信してるってテイではあるんかな。でも趣味感が大半だと感じれる辺りに説教臭さが抜けてて良かった。)
次回作作成ももうほぼ決定してるようですね。
社内Wi-FiのPWに「Part 3 is for real, and birds are too」と書いてあるそうで。細かっ!!
鳥類登場ということですが、あれか、ズートピアの進化論的なのに迫ってく感じかな。
鳥類って恐竜の直系子孫みたいなとこあるし。あるいは空からの侵略者?
どうともなりそうで期待値高くなりますね。次作の前にまずは1を履修したい…

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