【感想】モノノ怪 蛇神

 


観てきました!

3部作最終作。以下ネタバレありです。

※終盤のネタバレですが公式的にそれはどうなのという気持ちからこちらでは最初に注意書きします。

















終盤にテレビ版薬売り…CV櫻井氏の薬売りが出てきます。

氏のやらかしもあり1部映画が公開中止→声優交代になった際に出した公式の声明は何だったの?という引っかかりもあり、事前注意喚起必要かなと思い、まず記載しておきます。





冒頭大奥で薬売りがくるのは1年ぶりとのことだったけど大奥のみなさんからすっかり信用されてるしなんなら待ち遠しく思われてたの可愛いね!

坂下殿、ギックリ腰だったとはいえ今作ずっとお姫様抱っこで移動してたのおもろヒロイン枠。


今回はいよいよ天子周り、御台所(正室)や世継ぎ、大奥の成り立ちに関するお話。

100分でこれらをやるので結構ミチミチな情報量で展開、早いテンポで話が進んでいました。

筋としてはわかりやすかったと思います。


蛇神と御水様…後に薬屋が「百目」と名付けする妖は別物だったんですね~

唐笠、火鼠、蛇神はみんな大奥の要である御水様(百目)の祠の破壊を目的にしていた。(それぞれは独立した人間の情念)

御水様(百目)は大奥を始めた天局の情念が元になった妖。


えーと蛇神は3代目天子にガチ恋していた3代目正室が正体。

3代目正室は3代目天子のことだけを愛して恋してこの人だけ!だったけど、なかなか子供が出来ず。

3代目天子の乳母である天局から「正室が世継ぎが産めないなら大奥作って他の女に世継ぎを作らせるべき」との提案で大奥が始まる。

愛する天子が他の女と情を交わすということに苦しみぬいた末に、天子の最期にも立ち会えなかったのが3代目正室。

しかもそこまで苦しんだのに天子の血を引く男児は結局生まれず(3代目天子は病死だけど死に様からして梅毒?)、天局の家(溝呂木)が捨て子を用意し「3代目正室が世継ぎを産んだ」ということにして4代目天子とした。(←天子の血継いでなくてもええやでなら3代目正室の苦しみなんやったんや!)


天局(闇落ちピンク髪女性。私の好み)は大奥を始めた人であり、3代目天子の乳母として正室よりも権力をもった人。

(すみません、天局は2代目天子の血を引く姫なのか2代目天子と子を設けたけど姫しか産めなかった愛人?なのかがよくわからんかった。2代目正室が産んだ3代目天子の乳母になったのは確か)

今までの物の怪はあくまで個人の情念だったけど、「人に恵みを与え永遠に巡る水のようになりたい」という天局のそれは人間全体の情念と結びつくほど大きいもの。

恐らく「千代に八千代に天子が統べる太平の世が続くのを大切に見守りたい」みたいなのが原点なんだけど、人間の身でありながら個を討ち捨てた志は高尚過ぎたってことなのかなぁ…身の丈に合わないほどの願いを成就させようとした天局は「自身を大切にできなかった」のでその望みはどんどん淀んで腐ってしまった。


御水様に拒否反応を示していた現正室については、やはり御水様(天局)の信念と合わなかった、天子と自分、一己の人間同士の夫婦になりたかった思いが強い故のものだったのかな。

水に馴染む、と言う言葉があるもんね…あれは御水様、天局、大奥の環境システムに馴染めるかってことだったのかも。


悲しいのは人間の男女としての結びつきを想った現正室とは別に、現天子は幼児期の溝呂木の発言によって「自分は『天子』という空っぽな器でしかない」と諦めてしまってるとこがあるんだよな。

天子だから尊き血筋なのだからと強要されることは無数にあるのに実は天子の血筋はとうに途絶えていて、真実を知っていながら自分を誉めそやして権力をふるう実母(水光院)はじめ、もう途絶えてる天子の血をなんとかして続いてることにしようとする人たちの空虚さ虚しさをずっと抱えてたんだろうか。

実態がなんであれ「天子」であることだけが重要ってそれ死体の皮を愛でてるようなもんよね。



百目の正体にはあらゆる人間の情念がむすびついているので、切って消滅させて終わりとはならない

(最後ミャクミャクミニみたいな百目がたくさん、人間と共存してたのはそういうことなのかなと)

薬屋は百目を起点に降り積もった「淀み」「腐り」を切ったのであって、人間の情念を切り捨てたわけではないというのが今回のお話なのかなと思いました。


最後、百目がデカつよすぎるので薬屋が別世界?別側面?の薬屋を召喚してプリキュアやるのは予想外でウオ?!となった。

テレビシリーズからファンの人には嬉しいサプライズかな?

中の人のやらかし問題で微妙な気持ちにもなりますが…展開的にはアツかったです。

アツいんだけど見た時は「そんなことできるんか~~~い!」がだいぶ先に来た(笑)

特別な退魔の剣とやらは世界を別って8つあるみたいのであと6人の別味の薬売りが楽しめる仕様ってこと!?(今回S氏わざわざ呼ばないで他6人のとこから新規に生やしても良かったのでは?!)


最終的になんかみんなスッキリして大奥はまだまだ続いていくしまた淀むこともあるだろうけど生きていくよ~みたいな終わりでした。

言葉にすると軽いな~思うけど3部作の着地点としては妥当かなと。


現正室が血の繋がらない子と一緒に生きていこうとするの良かったです。

拾い子が泣かなかったのはもしかして物の怪か死体だから…?とか勘ぐってすまんかった。

生れた瞬間に捨てられ、拾われた先で利用されて、こんななら生まれてきたくなかったと理不尽だと泣くことすら諦めてたからなんだね!

(好きな作家の言葉に「赤ちゃんが泣くのは「こんな理不尽な世界に生れてきたくなかった~!」という嘆きで、赤ちゃんが初めて笑うのは「だったらこっちも好きに生きてやるわ」という覚悟である」というのがあって、それを思い出しました。)


薬売りが最後に晴れやかに声上げて笑うのも良かったな~

パンフによると「CV神谷さんの薬売りだから声上げて笑った」みたいなの書いてありました。なるほどな?


終わりも「おしまい」ではなく「またいつか」だったので次作あったらいいな、その時はまた楽しみだな~


…とか暢気に思っていたのですが冒頭の注意書きの通り、公式が視聴者やクラファン出資者の信用を損ねる動きをしてしまっているのでもう次作は難しいかなと思ってます。

声優交代時の声明とあまりにも乖離してるので、3年も経ってるしあの声明を発表すると決めた人が異動かなんかになって社内でうやむやになっちゃってるのかなと個人的には予想。


良い作品なのにな~ほんと勿体ない。


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