観てきました。以下ネタバレ感想です~おもしろかった!
原作既読。宣伝見た時はあの短い話を、しかも基本テープ音声の書き起こし形式の話をどうやって映画にするの?だったけど流石ベテラン監督、情報を継ぎ足しつつわかりやすくコンパクトにまとめていたなーと感じた。
話の作りとしては原作ベースながら原作ではボツった案を起用しつつ叙述トリックの映像化に伴って適宜オリキャラの追加もあるので既読勢も楽しめる。
でも何も知らないで見た方が後半にかけての情報どんどんひっくり返されていくのが怖いし驚きがあるので今回はネタバレ見ないで行けば良かったなぁと思った。
若手俳優さんが多かったけど演技上手い!
いじめっ子の堀田役の人の落差が激しい演技良かった。
杏の顔が良すぎてホラーシーンも「目がデッカァい…」「ヤバ幽霊になってもわかっちゃう顔立ちの可愛さ…」となり怖さ軽減されてたのはちょっと誤算かもしれない。
古のJホラー映画を感じつつもジャンプスケアはかなり少ない、と思う。(呪怨比だからそれはそう)
たまにドン!と出てくる怖い杏や首長女もビジュアルは古典的なホラー幽霊というテイスト。なんでそこまで汚れてんだろ…?その血はなんだ…?とちょっと思った。
音の演出が印象的。
杏は最初からいなかった、ないしは呪いの木の怪異具現化みたいな存在だったわけだけど、冒頭肝試しで怯える美玲の肩を杏がさするシーンでパキ、パキと枝が折れるような音が強調されてたのを思い出した。
肝試しで翔太や竜也が木を見つけるシーンで、なんか女の叫び声っぽい音入ってなかった?タスケテー!を自然音にしたような…人間の声と音の狭間みたいな。
翔太の最期の抵抗時にザワザワ聞こえる音の他にもちょいちょい人の声と音の間みたいなのが入ってて、人間の機能(人間は人っぽいものを敏感に感知しようとする)を上手く使ってる演出だと感じた。思わず耳を澄ませて何か言ってる?と聞き入ってしまうんだよね…
図書館のホラー演出の他に杏の鼻歌が聞こえる→翔太と美玲が探し回る→2階階段の手すりから杏の顔が見える→駆け寄るが階段にも1階にも誰もいない、も
ベタなんだけど全体的に絶妙におかしいというか、「なんか首ながくない?」に一瞬なってすぐ消える間が良かった。
その後の天井の暗闇から美玲に向かって暗黒微笑してる杏には笑ってしまったが。
刑事が堀田の最後の証言テープを聞く→ガシャンという音が聞こえる→走行してる車のフロントに首吊り幽霊の足(恐らく堀田のもの)がバンッ!と当たる も良かったな〜
人の嫌なとこの演出では堀田と川瀬がだんとつ。
堀田の川瀬へのオラつき小突き回しはリアルで不快だったし
撮った動画を見てビビりまくってる堀田に、一瞬ニヤ…って笑みを浮かべる川瀬に気付いてウワ…なった。
防犯カメラ確認のとこ最高のゾクゾクポイントなのに私は美玲と杏の見分けがついていなくて刑事が「杏って子がいないぞ?」と言ってた時にいや美玲がおらんくない?とか思ってた。最悪鈍感。
(恐らく杏は美玲のとこにすり替わるようにねじ込まれてる情報なのもあって美玲と属性が少し被ってるんだよな…翔太と竜也は対比を意識したってあったし※パンフ情報)
泣きながら首を吊る翔太の演技良かったなぁ。
他のキャラもだけど意識としては死にたくないのに勝手に首吊るように体が動いてて嫌なのに「そうしなくてはいけない」って強烈な意識があってそんなわけわからん状態が怖くて泣いてるみたいなの。
呪いや怪異の大体の答えは提示しつつ詳細はボカして終わる。
最初は願いが叶う奇跡の木だったのが、願いが叶うなら「あいつを56してください」って願いも叶えられるよねっ!する奴が現れ、実際に叶うと段々とそういった呪いの願いをする→成就を繰り返す内に「呪われた木」になった。
原作で書いてあったけど、「呪いの木」ではなく「呪われた木」なのはそういう、木が呪うのではなく人間があの木に対して呪いを掛け続けたから「そのようになった」ということの示唆なんだよなぁ。
セミシャウトする女の霊も誰かが誰かを呪った結果であり、地獄があるからと穴を掘るのは翔太が「あんな風(羽化直前で蟻にたかられ食われる蝉のよう)になって欲しい」と呪ったように「地獄に落ちて欲しい」と呪った誰かの結果が反映されてるのかな。
刑事が最後、自分を見切った記事編集者に「死ねよ」と明確な悪意を持って呟いた瞬間セミシャウトなるんだけど「願ったな!!お前の運命は定まった!!」って感じでちょっとおもしろかった。
EDは宣伝で流れてたノリノリの曲が流れるかと思ってたから杏の鼻歌から始まる別の呪いっぽい歌(タイトルが呪歌だった)で終わったの意外だった。雰囲気ちゃんとしてて良かった。近畿地方〜で流れた東京の歌はなんだったんですか…………
最後の「食べられちゃう…」ボイスは個人的には微妙だったかなぁ。
全体的に叙述トリックによるゾクッ!を重点的に話造りがされていて、ホラーよりもミステリテイストが強めかなと感じました。
脚本うまく作られてるなと思ったけど「爆弾」の人なのか~納得。
プロデューサーがやはり熱心な人だったらしく。清水監督の手腕と合わさってあの短い内容をしっかり映画仕立てにできてたのがすごい。
清水監督はモキュメンタリーより物語にしっかり幽霊が出てくる感じのホラーに強いよな思ってましたが、古典Jホラーの他にも意欲的に演出の幅を広めているなと感じました。
ミッシングチャイルドビデオテープの総演出にも関わっていたし、新しい恐怖表現の吸収に意欲的な監督なのかな。
清水監督は「八つ墓村」も今月公開なんだよな~完全ミステリだけど横溝のおどろおどろしい世界観をどう表すのか興味ある。こっちは古参ファンも多いしなかなかハードル高い挑戦になりそうですが、宣伝の映像はそそるものがあるので期待もされてそう。
背筋さんの作品は「穢れた聖地巡礼について」が残っているけど、ここも水面下で映像化レースが始まってそうですね(近畿地方~はすごい競争レースがあったようですし…)
もし映像化したらまた見てみたいな。
近畿地方~で大いに期待を裏切られた恨み(でも興行収入15億ですって…すごいなー…)が今回の口に関する~で大分成仏させてもらったので、次も期待しちゃう…

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