原作未読で見てきました。
東野圭吾先生が亡くなって最初の映画公開というのもあるのか
劇場も満員に近い状態でした。
物語の入りからタイトルまで結構長いんだけど導入上手いな~説明せずに時代とかキャラを表してて良かったです。
全体的に淡々としているんだけど、俳優さんの演技が隅々まで…メイン以外も街中で話しかけられるモブ役含め…リアリティというか言葉にできない・しない表現が素晴らしくて気づくとじっと画面を凝視してました。
俳優さんの演技でメリハリがつけられてるのもあってミステリーというか人間ドラマの面が強かったような気もする。
最近見た東野圭吾さん原作の映像作品は「ブラック・ショーマン」なんだけど、見事に真逆!
これだけ振れ幅持った、かつ映像映えもする作品作れるなんてすごいなぁ…
原作は上下巻の大作というのもあって、映画ではどうまとめるのかなと心配だったけど初見でも見やすかったです。
一方で、真犯人の動機まわりや過去の事件の真相まわりはやはり初見でもわかる程度の薄味にはなってるとは思いました。
過去(1984年…昭和後期)の画像の造りがすごい良かったです。よくここまで小道具やら雰囲気やら揃えたな~と感心しました。
以下ネタバレありでツッコミところなど。
タイトルの白鳥とコウモリってなんでだろう?と考えさせられた。
白と黒の対比?天使と悪魔(の翼)暗喩?善と悪?
でもそれって人間が勝手に持ったり後付けをしたイメージであって、白鳥もコウモリも個体としては独立した特に関係のない動物。
なのにこの二つを並べたら「なんか対比してるっぽい」と勝手に考えだしてしまう。
どっちが黒でどっちが白か、この人間は善と悪どっちか?と判断しようと見てしまうこと自体に疑問を抱かせるということなのかなという解釈しました。
人は一面に非ず。
これは淡々とした硬質な刑事の五代が、出勤時にはオーケストラを聞いていたりオフではオシャレなのかダサなのか判断が難しいファッションに身を包んで眼鏡をかけてキネマを見る姿や、最後後輩に映画のチケット渡したときに「五代さんも映画見るんですね」と言われてたとこにも繋がってるんだと思う。
和真と美令の恋愛シーン御免ニヤニヤしちゃった…表現はかなり控えめだけど恋というか愛への感情変化表現としては直球だったから…。
真相がわかってしまった帰路で手を繋ぐシーンにアラ~~~~^^ってなった。
まじめに考えると二人の心情的にそんな場合ではないというか、美令はこれまでのすべてがひっくり返る事実を知ってしまって足元が崩れ落ちるような不安を支えて欲しいと思っての行動だったのかなと。
和真に対して言った「貴方を信用します」がここでも効いてくる(あれは突然加害者家族として周りからバッシングされることになった和真を、加害者家族ではなく個人としてハッキリと肯定した救いの言葉だったけど、このシーンでは和真を信じてるからこそ美令から助けを求めた)
真犯人(トモキ)の動機で取ってつけたように「実は人をころしてみたかった」が出てきてあまりの唐突さにこの人も誰かを庇ってる?!となった。しかも他人の口を介してサラっと伝えられるから余計にエ!?!?だった。
(直近で読んだのが「人間標本」だったせいもある)
原作でもそうらしいので映画では説明するだけの尺が足りなかった?
白石と倉木が命かけて守ろうとしてたのが実はこんなだったの辛い…と思ったけどそもそも福間父が冤罪で逮捕されなければ真犯人もその欲望に目覚めることなかった可能性も高いからなんとも言えないのか。
白石が瀕死になりながら運転するのをこの情報知った後だとな…
どんな理由であれトモキにころされる理由はあるし、過去倉木が自分を「あんな奴のせいでまだ若い君の人生が潰れるのは良く無い」と庇ってくれたように今度は自分の番だと受け入れての行動だったのかな。
(結果福間の家は冤罪騒動で壊れたことには目を背け、実際はトモキは父の冤罪の恨みよりも人を殺してみたい気持ちが元々あったみたいだから白石とは根本から違うのがさぁ…辛い)
美令の「自分は殺人者の血を継ぐ人間だから」云々はそんな思い詰めんでも……となった。その人の罪はその人にしか本来背負えないものだと思うので。
あと美令自身が「父が誰かに罪を告白された時、一切寄り添わず糾弾するなんてあり得ない」と言ってたやん…?
これも白石が善良だった…罪を犯して、庇われた者として善良であろうとした結果(他人は許すけど自分には厳しい)なんだろうか。
あと美令母が最初倉木父が白石を殺したうえに1984年の事件の犯人でもあるされてた時に「人を殺しておいて家族作ってのうのうと暮らしてたなんてどういう精神してるんだか」って言ってたのが巨大ブーメランなったのも大きいかな…
白石と倉木の自己犠牲と善良さから過去の冤罪事件は引き起こされたし、今回の事件もそれらから引き起こされたもので、同時に真実が明るみになることになったのも「父がこんなことするわけない」という2人の善良な姿を見ながら育った子供達による違和感だったというのが、、、つらぁい
1984年に殺された詐欺高利貸しが「灰谷」という名前なのなるほどね…。
「不気味の谷」という言葉をなんとなく思い出した。
あの事件が、白と黒が曖昧になる・突然ガラッと入れ替わる「灰色の谷」なのかな、みたいな。
灰谷の事務所のアルバイトくんが片目隠し黒髪ダウナー不良イケメンでめちゃくちゃ異彩放っての何…?東京リベンジャーズから来たゲストさん??と真顔になった。
ま、まさか実はこいつが若き白石を焚き付けたり唆したとかそういうアレ?!とか思っちゃったじゃん。
マジなんだったんですか…灰谷が名前呼んでたから何か意味あるキャラなのかなと思ったら全然そんなことなかった。すごく顔が良かったな…なんなん?
和真を美令のとこに呼びつけておいて「あとは若い人達で…」とばかりに出ていく元白石家の弁護士さん…オイ!オイ!!!!!?だったw私が和真だったら叫んでた。お見合いおばさんかよ!!?
加害者被害者で立場ひっくり返った上に過去は共犯でしたな父親達の子供を引き合わせるとかめちゃくちゃセンシティブではないの。
原作との違いを確認してみたくなったので今度原作読んでみたいです。

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